多汗症対策とボトックス・インフォレーゼ治療

自律訓練法による多汗症対策って?

多汗症を予防・改善する為の対策法として先ほど紹介しました音楽療法以外に自律訓練法というものがあります。

私たちの発汗を左右しているのは、自律神経の働きによってですから、その働きを整えることによって過度の緊張をほぐし、リラックスした状態を保ち、発汗を軽減させていくという方法が自律神経訓練法になります。

この方法はドイツのシュルツという精神科医が開発した、リラクセーション法というものを元にしているもので意図的にリラックス状態を作り出し、患者の精神面への効果を期待するものになります。

一朝一夕では無理ですが、毎日繰り返し2〜3回訓練することによって効果が出てくるものだそうです。この方法はよくスポーツ選手も使っているイメージトレーニングに似たもののようです。

交感神経と副交感神経の働きですが、交感神経が活発化すると発汗量が増え、副交感神経が活発化すると(主に睡眠中など)、精神性発汗が抑制されるようです。
この現象を利用して、体を意図的にリラックス状態に持っていけるようにして、交感神経ではなく副交感神経を活発化させ、発汗量を抑えるようにするのが自律神経訓練法になります。

効果の程は本人の多汗症の状態にもよりますが、本人の多汗症の種類が、精神性発汗のように汗をかくことにたいして意識が行くたびに汗の量が増える場合など、リラックスさせることで効果があるようです。

またこの方法は多汗症対策だけでなく、緊張した体をリラックスさせるためのリラックス法としても利用できる方法ですね。

また、この訓練を続けながら同時に薬物療法を行うことによって、より多汗症対策が効果的に進めることができるのではないかと思います。